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総資本回転率とは何か

総資本回転率とは何か

総資本回転率とは、会社の全財産である総資本によって、どれだけ効率的に売上を生み出したのか、という総資本の運用効率がわかる経営分析です。

経営は、効率性が大事です。
たとえば、A社1000万円の売上で、100万円の利益を出した。
また、B社では、500万円の売上で、100万円の利益を出した。

このA社とB社を比較したとき、どちらが効率のよい経営でしょうか。
A社は、1000万円の売上高と大きいですから、当然ながら社員の数、労働時間ともに多く割いたはずです。

一方のB社は、500万円の売上高で、A社の半分です。
しかし、A社と同じ100万円の売上を稼いでいます。

B社が、A社よりも、半分のエネルギーで、より効率的に利益を稼いだといえます。

 

会社は、利潤追求の目的集団です。
当然ながら、
会社が所有する限られた資本で、より大きく利益を稼ぐ効率的な経営をしなければなりません。

具体的に会社の総資本回転率を取り上げる前に、類似する身近な例を取り上げてみましょう。

株式への投資は、サラリーマンだけでなく、主婦も広く行っている人気ある投資です。
この株式への投資について考えてみましょう。

AさんとBさんの株式への投資運用実績は、下記のとおりです。                                                                                (単位:万円)

 AさんBさん
投資金額8020
売却金額100100
売却利益2080

投資金額は、Aさんの80万円に対して、Bさんは、20万円に過ぎません。
しかし、株の売却金額は、Aさん、Bさん共に100万円で同じです。

AさんもBさんも売却金額が同じ100万円となったわけです。
このため、売却利益は、Aさんが20万円に過ぎないのに対して、Bさんは80万円の利益を稼いでいます。
Bさんは、Aさんと比較すると少ない投資金額で「効率的」に利益を稼いだといえます。

総資本回転率の計算方法とは?

会社の効率性を考えてみましょう。

会社の効率性とは、会社の「財産」を十分に活用し、うまく売上に結びつけることを意味します。会社の効率性は「総資本回転率」で知ることができます。

総資産は、負債+純資産で求められます。
計算式は、つぎのとおりです。

 総資本回転率(回)=売上高÷総資産

C社とD社を比較して、見ていきましょう。 (単位:百万円)

 CさんDさん
総資産80,00020,000
売上高100,000100,000

総資産は、C社の80,000百万円に対して、D社は20,000百万円に過ぎません。
しかし、C社、D社ともに売上高は、100,000百万円と同じです。
この場合、どちらが効率的な会社といえるでしょうか。
総資本回転率を使って、みていきましょう。
総資本回転率は、数字が大きいほど効率的な会社であることを意味します。

総資本回転率は、次のようになります。

C社   100,000÷80,000=1.25 (回)
D社   100,000÷20,000=5.0  (回)

C社は1.25回転に過ぎないのに対して、D社は5回転と高い回転率になっています。
D社は、少ない総資産をうまく活用し効率的に売上をあげていることがわかります。

先のAさんとBさんの株式運用を総資本回転率の計算式をつかって、見てみましょう。
Aさん 100÷80=1.25(回)
Bさん 100÷20=5(回)

回転率(効率性)の大きさが、利益の大きさに結びついていることがわかります。
「個人も株式運用」も「会社の資産運用」も効率性を知る計算方法はまったく同じです。

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不動産業界が、総資本回転率が低いワケは?!

総資本回転率は、事業の効率性を知る経営分析ですが、各業界の数値を調べてみると全業界ほぼ、1.1回転から1.7回転の幅で推移していることがわかります。

つまり、総資本の金額と売上高がほぼ同額程度ということを意味します。これに対して、不動産業界の総資本回転率は、0.5回転と1回転をしていません。

不動産業界は、その所有する資本に対して、売上高が小さいことを意味します。数値の上からは、不動産業界は、豊かな資本があるといえそうです。不動産業界の特色のひとつです。

中小企業庁が公表している業界データはつぎのとおりです。

項目/業界全産業建設業製造業卸売業小売業
総資本回転率(回)1.11.11.11.81.7

ちょっとした豆知識【総資本回転率編】

総資本回転率の改善策

回転率が低い原因は、売上が少ないのか、無駄な資産があるのか?
また、無駄な資産がある場合には、売却できるか検討しましょう。
固定資産や棚卸在庫を削減することや、借入金などの負債の見直しも有効です。
各部門における人員配置は、効率的でしょうか?

また、総資本回転率の改善は、複数年度で比較することが大切です。数年前から回転率が低いのか、一時的な売上の低下によって回転率が低いのか、数年にわたって比較してみましょう。

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